「波頭」
鎌持つ手胡弓に変へて風の盆
群鯷銀の竜巻右左
岩荒き修験の山や痩せ芒
蚯蚓鳴く飛騨路は明かり少なき地
水の精吸つて真白き花藻かな
火取虫幽界明界出入りす
傾けて傾け直し山車走る
大河が運びし沃土梨甘し
秋波や余波漂へる夫婦岩
秋日和筬織り続く波頭
令和6年1月
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