名誉主宰近詠
 
 
 
 
 



 







    
























    





























    

曼珠沙華
三重県いなべ
六月の風に光りてイヤリング   
ささやきがいつか大音走り梅雨   
七岳にかかる峰雲大蛇めく   
   
   
   
   
   
   
   









  t
   同人作品(石井いさお 抽) 
     井原線青田眩しき一両車 山岡 妙子
     蔵王権現憤怒の相や堂暑し
中西久美子 
     かげろふや牛一塊の草千里
矢守 絢子 
     泥なめんばかり腰曲げ田草とる
小林 桂子
     しつらへは風の動線夏座敷
丹賀  祥 
     さくらんぼ届けど夫の帰り未だ 冨田 まり 
     朝凪やテトラポッドに波のせて
落合 岑子
     影ともに焼けてしまへり酷暑の日
小林たみ子
     羅に後れとりたる身のこなし 瀬川 友子
     鈴鹿嶺に吹く風自在青田道 小川 明子
     見はるかす遺産の渚青葉潮 峪中五十恵
     鼓動なきマヌカンを見る油照  北林 重代
     草取に利き手あるらし右手左手
城  明子 
     荒梅雨や濁る底潮時化休み 寺本美和子
     ががんぼの崩れぬやうに歩きをり 坂下 充子
     鉛筆の滑らぬノート梅雨最中 福田  正
     縄張へなだれて鮎の解禁日 村田 郁夫
     黒南風や空濡れてくる鳥の群 鈴木 智子
     胡瓜揉古希の力の抜け具合 山田 光司
     百人で曳く大凧のゆるり浮く
三原 勝雄
     道具屋の漁法も教ふ潮干狩
坂野  辰 
     変色の付箋剝がれし曝書かな
今井 文雄
     はんめうにまたれて鞍馬木の根道 中川キヌヨ
     道真像どれも忿怒や日雷 川上なみ子
     古文書の花押くづしや梅雨しめり
成子 利美
     長良川岩頭の鵜が鵜飼見る 松本 愛子
     汲み置きの水の熱さや沖縄忌 佐藤三千子
     診察の結果扇子を置きて聞く   内田 幸子
                   崎崎

 
   会友作品(水野悦子 選)
     滝壺に夫との会話呑まれゆく
𦚰紀美子
     銀幕のヒロインとなるサマードレス
濱谷由紀子
     夕焼果つ雲間に火照り残しつつ
石田 昌子


 
   誌友作品(梅枝あゆみ 選)
     四人艇波切る櫂や夏はじめ
岡田 勝𠮷
     愛知川に泥の溜まりて梅雨に入る 種村 京子
     夏の山塩むすびとてほの甘し
名古恵美子