早朝に咲き始める蓮の花
     
 愛知県愛西市 2025年7月25日早朝撮影

  t
   同人作品(石井いさお 抽) 
   
                 
     青梅雨や呂川律川流れ疾き
中西久美子
     墓仕舞苗代寒の父の里 谷添 睦子
     力みなき誓子の文字に涼気満つ
中村 乞多
     万緑の中の渓声秘境駅
久松 雅彦
     休憩はビール箱にて田植衆
冨田 まり
     子の届く高さに立てる七夕竹 水谷 洋子
     聞き慣れし始業のメロディ若葉風 石田壽賀子
     隠岐の牛顔が現はる夏山路 髙橋はるみ
     伝令の一匹逆へ蟻の列 百上 進一
     貝風鈴海のにほひの鳴りひびく 濱 美和子
     雲海を結界として隠れ里 服部たけし
     味噲蔵の梁の鑿跡梅雨寒し 玉置 泰生
     風の織る波はちりめん植田水 赤塚 靖子
     蟻運ぶ命のかけら黙々と 近藤 悦子
     球磨川や滾つ瀬に跳ぬ尺の鮎 佐藤  茂
     巣の柄は土星の模様雀蜂 宮内 昭男
     お玉杓子集められては捨てられて 樋口 良子
     誤作動の手足ちぐはぐ麦を扱く 寺本美和子
     とうすみの水に止まれる軽さかな 佐野 弓子
     こんがりと空気に香あり麦の秋 伊藤 暢子
     熟れ麦や禾の先まで黄金色
宇佐美ちゑ子
     屏風絵の滝の谺す百畳間 いりやま勝英
     地ビールを喉に記憶し転勤す 山田 光司
     万緑の風の関所や風車群 伊藤かおり
     雲上の第二楽章夏雲雀
伊藤 孝子
     身の影を水に田植の後退る成子 利美
     あめんぼう流れをつかみ流れざる 石井 洋子
     桜鯛いまはの際のためらひ刃 大野 利江
                          

 
   会友作品(石井いさお 選)

     紫陽花の彩重なりて影の濃し
松見たき子
     田植機が風ぐるみで来あと一枚 𠮷田 勝博
     うらがへる噴水の影午後三時
井戸 康子


 
   誌友作品(水野 悦子 選)

     クラリネット音色沈みて梅雨に入る 澄   己
     白から黄香り濃くなり忍冬 森  正子
     平行に走る葉脈竹落葉 長谷 香苗

下の各月をクリック(タップ)すると掲載済みの句が閲覧できます。
 令和7年2月  令和7年3月  令和7年4月  令和7年5月  令和7年6月  令和7年7月