#4
「ルカワ――――!!ペース落ちてるわよぉ!!」
そんな中、湘北高校体育館では、文化祭に向けて飲もう特訓が、彩子を率いて始まった。
「リョータはもっと腰落とす!!」
はりせんを不敵に握りながら罵声をとどろかす。
「…アヤちゃんの、愛のムチ…」
「どあほう…」
「なんだとぉ!?」
「はぁ――…」
流川はため息をつきながら、彩子特別文化祭メニュー 『うさぎ跳び』のペースを上げ、宮城から離れていった。
「リョータ、集中しなさい!」
「はぁい、アヤちゃんV」
文化祭が近くなると、部活の時間が短くなる。 (家庭部や、美術部等は逆に長くなるのだが…) 実行委員や、出し物を催す人たちはこの時間に用意を重ねるのだ。 勿論、時間が長引いたり、沢山の掛け持ちをしている人たちは 時間の合間を縫うようにして駆けづり回る羽目になる。
「あ、やってるやってる。」
春子も何かの役員にあたっていたのだろうか?
「桜木君、頑張ってね!!」
桜木はほんわかとピースを作った。
「この絶好調桜木を見ていてください!!」
バスケ部の出し物:肉体美披露宴に参加するもの(披露者)は、 部活後の毎時間。肉体改造事、『筋力トレーニング』(うさぎ跳び、腹筋ets)が義務付けられた。 冬の選抜への体力づくりもかねているところがマネージャーとしての感心できるところだ。
「ボクは何すれば…」
残る2人、1年の佐々木と桑田は、恐る恐るといった風に彩子に尋ねた。
「そうねぇ――、まだ準備物とか詳しく決めてないし、今日はあんたたちも筋トレやんなさいよ。 最近伸びてきてるんだから…。これからの湘北を背負っていくんだからね!!」
「!!」
「ほ〜ら、ぼさっとしない。はいったはいった!!」
彩子はそういいながら、二人を桜木。宮城。流川の中へ放り込んだ。 「へへ…、けっこうキツイぞ?いや、この天才には大したことないがな。 見てみろよ、あのキツネ。汗だく。ククククク」 「おまえがだろうが。どあほう。」 「あぁ!?」 「そうだぞぅ、花道」 「りょ、リョーチンまで…」
文化祭出し物『肉体美披露宴』の練習一日目のことである。
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