#3


「『肉体美披露宴』にしよう!!!」

勘違い王桜木はノっていた。

「よぉし、いいぞぉ、桜木花道。じゃあ決定ね。」

「はっはっは、まかせてください。」

桜木はノっていた。

「この中から鍛え上げられたボディーを疲労してくれる人、いる!?」

「はっはっはっは、この肉体美のカミサマ桜木とよんでください!!」

何度も言うが、桜木はノっていた。

宮城も愛すべきアヤちゃんの為に一肌脱ぐようだ。

「そうねぇ…あと2、3人ほしいわねぇ…。
 他の人には、飲み物を運んだり、道具の準備をしてもらうわ。」

「じゃあ、俺はそれ…(どうせサボるし…)」

「あーら、流川も肉体疲労してくれるのね!!いいわよ。決定ね。」

「ちょ…」

反論する間もなく、にやつく彩子は、
彩子の秘密の計画帳『肉体美披露宴参加者名簿』に流川の名を刻んだ。

「ん〜、三井先輩も出るって言ってたわよね…よしっ、と。他に誰かでたい?」


しかし、勿論誰も名乗り出るはずもない。

「じゃぁ、肉体披露者はぁ――、桜木花道、宮城リョウタ、流川楓、三井寿の4人で決定ね。」

かくして、勝手な彩子の計画は無情にも着々と進んでいくのであった。
一体どんな出し物が完成するのか…。

「じゃあ、お先に」そういって数名が抜けていった。
文化祭は、個人(グループ)・部活・クラスでの出し物がある。
クラスでの出し物は、必ずあるのだが、
花道・流川・宮城・彩子の4人はあまり関わらないようだ。
他のメンバーは、級長をしていたり、
文化祭の実行委員に選ばれているらしく、
結局部活での出し物の準備に一番携われるのは、
花道・流川・宮城・彩子以外では二人だけだった。
三井もクラスでの実行委員に選ばれている。
今日も部活に参加しなかったのはその為だった。
三井はまだ、『肉体美披露宴』の存在を知らずにいた…。
肉体披露参加者名簿に名が刻まれているとも知らずに。

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