令和6年4月
「淑気」
百僧の白装束の淑気かな
安定も力や天に座る凧
風が風冷やし北風寒さ凝る
烏賊簾越しに夕日の落ちゆけり
寂光を奪ひ合ふ木木冬の山
大根を土の密集より抜けり
春耕の機械の直線歪まざる
羽ばたきのリズム整へ鳥帰る
氷柱垂る入山禁止の車止め
鉄が鉄叩く硬音鍛冶始