令和6年1月
「緩める」
 
  石の川体横倒し鮭遡る

  すさまじや木簡にある地位格差

  自転より緩し新蕎麦搗く水車

  ハーブ園冷えまさりつつ香の緊る

  秋晴や大工ピシリと墨を打つ

  大門より潮入り来て鰡飛べり

  やせ芒揺れて灯台不動なり

  龍天に上りて残る龍神碑

  龍神を祀る大池水澄めり

  緩めるも縄綯ふ力注連作