ひまわり台風被害と対策

台風からひまわりを守ることは非常に難しく、草丈があり花の大きいひまわりにとって台風の暴風雨は永遠の天敵であり日本に住んでいる以上避けては通れない自然災害だといえます。地震や竜巻と違い、数日前から台風がやってくることをニュースで知ることができるので、ある程度の台風対策を知っておけば台風の被害を最小限に抑えることが可能です。一方で、何もしないままひまわりを放置しておけばかなりの被害がでるということも知っておくべきことです。

ここで、まずは台風対策をしていないひまわりが、台風の影響でどのくらい被害を受けるのかを紹介します。

これまでに受けた台風被害とその概要

2002年7月10日 台風6号 最低気圧:986.7hPa 最大瞬間風速:15.7メートル 風向:南東 総降水量100

被害:風上にあたるひまわりが何本か折れ
そして、ほとんどのひまわりが斜めに少し傾いた


2003年8月10日 台風10号 最低気圧:982hPa 最大瞬間風速:35.8メートル 風向:南東 総降水量200

被害:風上にあたるひまわりはほとんど折れ
そして、ほとんどのひまわりが斜めに大きく傾く


2004年6月21日 台風6号 最低気圧:970hPa 最大瞬間風速:27.8メートル 風向:南西 総降水量150

被害:開花し大きく成長したひまわり一本が根元付近でちぎれるように折れた
ほとんどのひまわりが斜めに大きく傾き、何本か倒れた

台風の最大瞬間風速と予想される被害
45m/s以上ほとんどのひまわりが折れる、もしくは倒れてしまう
30m/sから44.9m/s 風上にあるひまわりはほとんど折れ、そうでないひまわりも大きく傾くもしくは倒れてしまう
15m/sから29.9m/s 風上にあるひまわりが数本折れ、そうでないひまわりもほとんど傾く
15m/s未満 斜めに少し傾く



最近の台風の上陸数・発生数からみる理想の栽培時期

下記の台風の資料から考えると、最も台風の被害を受けると予期される時期は8月となります。
8月における台風の発生数・上陸数はともに平均の2倍以上の数値を示していることがわかります。
台風の上陸数
年/月45678910
2005       1 2 1   4
2004  2141212
2003 1  1  2
2002   2  13
2001    11 2
平均 00.20.40.81.60.60.64.6
台風の発生数
年/月45678910
2005 1 1   3 6 5 1 17
2004 125283324
2003 122253318
2002  13564221
2001  12565322
平均 0.61.42.43.46.24.02.720.4

台風資料:日本気象協会より

上記の内容から台風被害を避けた栽培暦を考えると、8月になる前にひまわりを開花させるのが理想といえます。
ひまわりの種まきから開花にいたるまで平均2ヶ月以上必要ですので、4月中旬〜5月の上旬までに種まきを行うと
7月に開花が始まり8月になる前に満開となり、見頃を終えた頃に8月の台風がやってくるというふうになります。
暦/月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
理想の栽培

タネまき期 生育期 開花期


台風の被害を軽減させる方法

台風対策 方法1 一本ずつ支柱を立て、さらに横に一本つなげて十字型に連動させて支える
最大瞬間風速と倒れる確立% (方法1の対策後)

45m/s以上 80%倒れてしまう、もしくは折れる
30m/sから44.9m/s 40%倒れる可能性はあまりないが、茎が折れる可能性がある
15m/sから29.9m/s 5%少し傾くかもしれないがほとんど倒れない
15m/s未満 1%ほとんど倒れない



台風対策 方法2 支柱を立てしっかり固定する
最大瞬間風速と倒れる確立% (方法2の対策後)

45m/s以上 90%倒れてしまう、もしくは折れる
30m/sから44.9m/s 50%倒れる可能性が増し、茎が折れる可能性が高くなる
15m/sから29.9m/s 10%少し傾くかもしれないがほとんど倒れない
15m/s未満 1%ほとんど倒れない



(たくさん栽培している場合)
台風対策 方法3  両端を支柱で固定し、ビニールテープでそれぞれを結び連動・連結させる
最大瞬間風速と倒れる確立% (方法3の対策後)

45m/s以上 90%ほとんどが倒れてしまい、茎が折れる可能性が高くなる
30m/sから44.9m/s 50%倒れる可能性が増すが、茎が折れる心配はあまりない。
15m/sから29.9m/s 15%傾くがほとんど倒れない
15m/s未満 1%ほとんど倒れない



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